「キッチンのお姫さま」第2巻
著 安藤なつみ 原作 小林深雪
発行年 2005年8月5日
発行 講談社
掲載レシピ
・レシピ6 チョコレート・マカロン
・レシピ7 イチゴのショートケーキ
・レシピ8 ライス・ケーキ
・レシピ9 ヨーグルト・ムース
・レシピ10 ピーチパイ
モデルとダイエットは切り離せないものであり、その影には摂食障害の恐怖がつきまとう・・・。
この巻の後半の話の中心人物茜がそうです。
自身が思いを寄せる大地が、いままで他の女の子など邪険に扱っていた大地が、ナジカにだけはやけにかまう・・・・。
能力がないと決めつけていただけに、プロのパティシエを負かすほどの実力を見せつけられたことは茜のプライドを傷つけました。
それを払拭すべく、モデルの仕事に励む茜。しかし、のめり込むあまり、食事をとらないなど、激しいダイエットを始めてしまいます。
モデルはどんな服でも着こなせる体型が必要なため、細い方が好まれます。しかし、行き過ぎで痩せすぎの人も多いです。
特に海外で顕著で、私は何度かファッションショーを流す番組を見たことがありますが、そこで台座を歩くモデルのさんのまぁ、細いこと細いこと。なかには骸骨のような女性もいて、はっきり言って全然綺麗じゃなかった。
メディアに流れるモデルさんの生活を見てみると、栄養不足気味で低カロリーな食事生活と運動の生活を送っていることが分かります。
それは、もはや摂食障害という病気です。日本で、この病気で亡くなったというモデルさんは知りませんが、海外では何人もいます。
茜もその症状に襲われました。せっかく、アイスのCMの仕事が来たのに、食べるシーンで食べることが出来ず、降ろされてしまいます。髪の毛も抜け始め、おかゆすら口にすることが出来ません。
苦しむ茜ですが、親は気づきません。というのも、摂食障害は親との関係から発症することも多いのです。
茜は、パリコレにも出た母親のようなトップモデルになりたかったのですが、最近母親の期待
がプレッシャーになってきていたのでした。しかし、母親は気づかず、茜は特別な子、ママの子
なんだからもっと頑張れば絶対出来ると、さらにプレッシャーをかけます。
そんな茜に唯一気づいたのは、ナジカでした。
同じような子を身近で見ていたから気づいたナジカ。
ナジカは、茜を放っておけず、茜が大好きだったというおばあちゃんの思い出のピーチパイを兄弟の協力を出て作り上げるのでした。
ナジカがいい子で泣ける。さすが王道を踏む少女漫画の主人公。
茜も気の強さがヘンなところに出たって感じ。プロのモデルでも、恋はスマートに出来なかっ
たようです。